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三段山Blog

三段山クラブWebSiteと連携したBlogです。
テレマーク・バックカントリースキー・雪崩事故防止等に関して、イベントのお知らせ、簡単なツアー記録、装備の事などを書いていきます。
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雪崩ビーコン ARVA NEO レビュー
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    ARVA NEO 発売時期は10月中旬頃の予定。販売価格は38.850円(税込み)
    輸入元の(株)ソネから評価機をお借りし、2013年3月から6月まで性能評価を行った。ツアーでは8回使用。
    (○良い点、△留意点、×注意点)

    本体デザイン
    ○シンプルなデザイン。梨地のテクスチャーや落ち着いた配色により高級感がある(写真1)。造りがしっかりしていて、非常に堅牢な印象。
    写真1 ビーコン外観

    ○電池蓋は半透明で電池の有無を確認しやすい。
    ○大きなスティック状のスイッチをスライドさせて受信・発信の切り替えを行うため、一見して動作状態が分かる。二次雪崩の際にはスイッチを叩き込んで素早く発信状態にできる。
    △スイッチのスライド操作が堅く、スイッチに誤って触れて誤作動させる可能性は低いが、グローブの材質・握力によってはスイッチが滑って引き出すのが難しいことがある。
    △電源スイッチは、古くからあるF1Focusのようなねじ込み式。誤作動を防ぐにはよい仕組みだが、最近のビーコンでは珍しく、ユーザーは戸惑うかもしれない(写真2)。
    写真2 電源スイッチ

    ×発信音は本体正面のスピーカーから鳴る構造。ビーコンの持ち方によってはスピーカーを指で塞いでしまい、音が聞こえづらくなるので注意が必要。
    ×スイッチにマグネットを使用しているので、磁石を本体に近づけると誤作動することがあり注意が必要。
    ×電池の蓋を明けるためにはマイナスドライバーが必要(コイン等では代用できない)。さらにネジに脱落防止の仕組みがないので、ネジを外した際に紛失しやすい(写真3)。このことからフィールドで電池切れに気が付いた場合(入山時のビーコンチェックで電池切れに気づくのはよくあること)、電池交換作業が困難でネジを無くすリスクが高い。このビーコンで最も残念だと思われた部分。
    写真3 電池交換の様子(白矢印の先がネジ)

    収納ケース
    ○十分使いやすい。特にストラップは赤と黒とで色分けされていて、肩(黒)と腰(赤)のストラップが容易に識別できる(写真4)。
    写真4 ビーコン装着状況

    ○体に良くフィットし、ストラップが肩からずり落ちたりしない。
    ○肩と腰のストラップそれぞれにバックルが付いているので、アウターを脱がなくても収納ケースを外せる。
    ○ケースに伸縮性があり、レスキュー中にSEARCH状態のビーコンを落ちない程度にケースに収納可能(写真5)(SEARCH状態のスイッチが邪魔になって、ケースに収納できないものがある)。
    写真5 ビーコン装着状況(SEARCH状態)


    ○ビーコンとケースを繋ぐリーシュがゴム製で長さ調整も可能なため、雪面にビーコンを近づけての捜索が容易。
    ○バックルが大型で、グローブをしたままでの着脱が容易。
    ○装着したまま、電源スイッチの状態を確認できる(写真2)。

    受信距離
    ○最も受信距離が長くなるカップリングでの受信距離は56m。現行のデジタル3アンテナ機種の中では最高値ではないもののトップクラス。
    ○最も受信距離が短くなるカップリングでの受信距離は約40m。これはカタログ値(捜索幅)の30mよりかなり良い。大西が測定した現行機種の中では最高値。
    詳細:三段山白銀荘周辺で測定。発信ビーコンは雪面に置いたMAMMUT Pulse Barryvox。複数埋没テストではBCA TRACKER2も使用
     最大受信距離(X-X) 57.8m,56m(受発信のビーコンが共に同じ向きの状態。受信が不安定な状態を含めると、最大レンジは60m以上となる)(写真6)
    写真6 受信距離測定の状況

     最小受信距離(X-Z) 40.1m,40m(発信ビーコンが垂直の状態。捜索幅を決定する条件となる)
     ※1回目(アウトレンジから信号を安定して受信するまで)2013年3月17日 気温-5度
     ※2回目(信号を受けている状態から信号をロストするまで)2013年3月23日 気温-10度
    雪崩ビーコンデータグラフ:http://www.sandan.net/avalanche/avalanche-beacon.html

    反応性・複数埋没捜索機能
    ○反応性は良好。キビキビした動きは現行のビーコンの中ではトップクラス。
    ○内部処理のために捜索を一時中断させることが無かった。
    ○三人とそれ以上(+表示)の埋没表示が可能。
    ○素早くマークできて、信頼性も高い(写真7)。
    写真7 複数埋没捜索状況

    △複数埋没の中から捜索対象を選択できず、反応の強い順番に誘導される。エントリーモデルでは省略されることが多い機能で、シンプルさとのトレードオフの部分ともいえる。

    ユーザーインターフェース
    ○表示がシンプルで分かりやすい。必要最低限のスイッチで直感的に迷いなく操作できる。設定時以外はスイッチの長押しや複数回押しなどの分かりにくい操作を必要としない。
    ○矢印は前方180度の範囲までの表示だが、捜索対象と逆に進むとUターンアラームで警告される(写真8)。
    写真8 Uターンアラーム

    ○発信状態で何時でもバッテリー残量を確認できる(マークボタンを押すとパーセンテージで表示)。
    ○SEARCH状態では常にバックライトが点灯し、暗い状況下で捜索が可能。

    送信自動復帰(二次雪崩によって捜索者が埋没してしまうことを考慮し、一定時間後に発信モードになる機能。この機能による誤発信により捜索現場が混乱する原因になることもある)
    ○デフォルトでは送信自動復帰はOFF。設定(searchモードにしてマークボタンを押しながら電源ON)により送信自動復帰機能をONにできる。復帰時間は、2,4,8分から選択可能。
    ×モーションセンサーが付いていないので、送信自動復帰をONにしていると、捜索中でも復帰時間になるとカウントダウン表示と警告音の後、送信復帰してしまう。誤発信に注意が必要。

    留意点
    ○クロスサーチ表示が開始されるまでの距離設定は3,5mから選択可能。デフォルトでは3m。
    △イヤホンジャックは無い。
    ×ファームウェアの更新ができない(近年のビーコンはソフトウェア更新で機能アップが可能なものが多いので残念な点)。
    ×電子機器のノイズに弱い(デジカメや携帯電話を近づけるとゴーストが発生しやすい)。受信性能が良いこととのトレードオフになっている可能性があり注意が必要。

    総 評
    ARVA NEOは、デザインやユーザーインターフェースがシンプルで使いやすく、受信距離・反応性などの基本性能、コストパフォーマンスに優れている。
    特に受信距離に関して、最も条件の悪いカップリングで状来機種を凌駕する40mの受信距離を実現しており、捜索幅をより広く設定できるため捜索効率が良い。
    多機能を追求して操作を複雑にしたり価格を上昇させたりせずに、しっかりとエントリーマシンに求められる基本性能を向上させたNEOの製品コンセプトは素晴らしい。
    ただし、同価格帯の他のビーコンと比較して、送信自動復帰に係るモーションセンサーが省略されたのは残念な点だ。また、電池交換に難があるので改善されることが望まれる。

    評価機を提供してくれた(株)ソネに感謝いたします。 三段山クラブ 大西 
    | 装備 | 17:45 | comments(1) | trackbacks(0) | - |
    Available on sale ¥38500
    | Wil | 2016/10/01 2:17 PM |










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